Dear Saiyans 51話・伝説から神へ

そしてしばらくして、ターレスはようやく意識を取り戻した。
「…みんな、すまなかったな…」
「ターレス!よかった!元に戻ったぞ!」
「全くもう、心配したんですから…!」
ザマスとゴクウブラックは涙を流しながら喜んだ。
「それにしても、なぜドラゴンボールがターレスさんに取り憑いたのでしょうか…」
未来のトランクスが言うと、ブロリーが言った。
「それはただのドラゴンボールではない。暗黒ドラゴンボールというものだ」
ターレスに取り憑いたこの赤いドラゴンボールの正体は、暗黒ドラゴンボールだった。

暗黒ドラゴンボールとは、その名の通り暗黒魔界に存在するドラゴンボールで、悟空達の住むドラゴンボールと同じく、7つ集めることで神龍が現れて願いが叶うのだ。
しかし、このドラゴンボールは悪の力を持っていて、闇の力を持つ者に反応し、憑依することができるという。
ターレスは、クラッシャー軍団時代に神星樹の実を食べ続けたことによって、知らぬ間に闇の力を体に取り込んでしまった為、暗黒ドラゴンボールにとっては恰好の標的となってしまったのだ。
「やっぱりヤバい物だったんだ…。放っとけばよかったんだ…」
ナッパが言った。
「ああ、これは誤算だったな…。すまねぇ、ターレス。オラの勝手な判断で、こんなことになっちまって」
悟空はターレスに謝った。
トワ達に集められたら、何を願うか分からないという危機感を持ったあまり、何も知らずに触れてしまったことで、ターレスだけでなく、みんなにも危険な目に合わせてしまった。
「気にすんな、カカロット。誰だって分からないことはあるさ」
ターレスは微笑んだ。
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