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Dear Saiyans 50話・恐怖の世界

ーそして、あっという間に暗黒魔界に到着した。

暗黒魔界は、思っていた以上に恐ろしく暗い世界だった。
空は赤黒く、錆びついたような月がボーッと光り、あちこちから不気味な音が響き、幽霊のような形をした植物が揺れていた。
クリスは怖くなってラディッツに抱きついた。
「うぅ、これが暗黒魔界…」
「…」
ラディッツも怖かったが、弱虫と言われるのはまっぴらごめんだと、唾を飲み込んで怖いのを我慢した。
「ここが暗黒魔界?!想像してたよりもすごいところだね…」
ジングルはぶるぶる震えながら言った。
「あぁ、これ以上ないってぐらいおっかねぇところだな!」
ナッパが言った。
「これは、気をつけねぇと危ないな。相手は強いだけじゃなく、洗脳してくるかもしれねぇからな」
ターレスが言った。
「そうだ、司令官やカンバーを洗脳してたぐらいだもんな。油断は禁物だね」
ベルが言った。

その時、ラディッツのスカウターにドラゴンボールの反応が表示された。
「おい、ここにもドラゴンボールがあるみたいだぞ?近いな」
ラディッツ達はさっそく反応の示す場所に向かった。
見ると、道ばたに赤い玉が落ちていた。
よく見ると星が3つ浮かんでいた。
なんと赤いドラゴンボールだった。
「なんだこりゃ!?暗黒魔界にもドラゴンボールがあるのか!」
ナッパはびっくりした。
「赤いドラゴンボールか…。どうも気味が悪いな」
未来の悟飯が言った。
「いかにも危なそうな雰囲気だな。捨てたほうがいいかもしれねぇな」
ターレスが言うと、悟空が言った。
「いや、逆に持ってたほうが良さそうだ。あいつらが使う可能性があるかもしれねぇからな」
ラディッツ達はハッとした。
もし、トワ達がこのドラゴンボールを集めてしまったら、どんな願いを叶えるか分からない。
もしかしたら、宇宙と暗黒魔界を融合させてしまうかもしれない。
「そうだな。あいつらに集めさせないように隠し持ってたほうが良いな。よし、オレが預かっておく」
ラディッツはそう言うと、ショルダーバックの中に赤いドラゴンボールを入れた。
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