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Dear Saiyans 49話・孤独

見ると、そこには二人の若い男女が立っていた。
「おめぇは誰だ!」
悟空が言うと、フューは震えながら言った。
「ミラとトワ…ぼくの父さんと母さんだ!」
「何?!あいつらが、例の暗黒魔界の戦士なのか!」
ターレスが言った。
「そうよ、それにお探しの人はこの人かしら?」
トワが言うと、ミラの後ろから仮面を着けたサイヤ人と思われる謎の人物が姿を現した。
ラディッツとクリスはその人物を見て戦慄した。
「バ、バーダック師匠!?」
「お、親父!?どうしちまったんだ!!」
なんとバーダックだった。
フューが洗脳してさらった戦士こそが、バーダックだったのだ。
「貴様!!自分の親から逃げる為にオレの親父を生け贄にしたのか!!」
ラディッツはカンカンに怒って、フューの胸ぐらを掴んだ。
「うぅ…!ご、ごめんなさい…!」
「うるせぇ!!謝る前に早く親父を返せ!!」
「ラディー!落ち着いて!今怒ってもダメだよ!」
クリスは興奮するラディッツをなだめた。
「悪いことは言わねぇ、とっとと自分達の星…いや暗黒魔界に帰ぇれ!」
悟空はミラとトワに言った。
しかし、トワは不敵な笑いを浮かべて言った。
「そうはいかないわ。私達は暗黒魔界の復活の為にエネルギーを集めなくてはならないの。なのに、この子は獲物一匹を捕まえただけで、あとは何もしないのだから困ってしまってね。ちょっと予定を変えて、お仕置きをすることにするわ。ミラ!やっておしまい!」
トワが声をかけると、ミラがものすごい勢いで飛び出した。
そして、ラディッツとナッパ、ターレスを吹き飛ばし、フューを連れ去った。
「父さん、やめろ!放せよ!!」
「黙れ!オレ達と一緒に来い!」
フューはもがいたが、ミラを振りほどくことができない。
「おい!その子を放せ!嫌がっているだろ!」
ブロリーはフューを助けようと、ミラに飛びかかった。
「お前は引っ込んでろ!!」
「どわぁ!?」
なんとブロリーはミラの一撃を受けて、地面に叩きつけられた。
「ブロリーさんがやられた!?」
「なんて奴らなんだ!」
ザマスとゴクウブラックはびっくりした。
「ラディー、みんな!大丈夫?!」
クリスはラディッツとナッパ、ターレスに駆け寄った。
「あぁ、大丈夫だ」
幸いラディッツ達は擦り傷程度で済んだ。
「じゃあね、私達は忙しいから、これで失礼するわね。残された平和な時間を、せいぜい楽しむことよ」
トワはミラとフュー、バーダックを連れて、黒い穴に消えて行った。
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