新たにカンバーが加わった悟空一行は、バーダックの捜索と暗黒魔界の戦士を退治する旅を再開した。

カンバーの話では、フューは様々な時代を行き来しながら、実験と称し、その時代で存在している戦士に強力なエネルギーを与えたり、逆に弱体化させたりするなどをして、歴史改変を起こしているというのだ。
さらに、改変された歴史をエネルギーに変換し、その歴史をリセットするということまで行っているという。
自ら改変した歴史を元通りにするとはいえ、自分達の存在している時代に影響を及ぼす恐れがある為、とても危険なことである。
「ーという訳で、フューの術は非常に厄介ゆえ危険なんだ。だから一刻も早く奴を止めなくてはならん」
カンバーはみんなに言った。
しかし、クリスは怯えていた。フューの実験で、ラディッツと出会わなかったということにされてしまうのではと。
クリスはたまらずラディッツの手を握った。
「ラディー…、絶対守るからね…」
クリスが涙を浮かべながら言うと、ラディッツは笑いながら言った。
「ははは！泣くことないだろ。大丈夫だ、オレはフューの実験に振り回されるほど間抜けじゃないぜ」
ところがその時、ラディッツが突然力が抜けて倒れてしまった。
「ラディー！？大丈夫？！しっかりして！！」
クリスは慌てた。
しかし幸いにも、ラディッツはすぐに立ち上がった。
「あ、あぁ…。大丈夫だ、すまんなクリス…」
どうやらラディッツは、気合を入れすぎて立ちくらみを起こしてしまったようだった。
「びっくりした…。フューの魔術にかかったと思って構えてしまいましたよ」
「紛らわしいことすんなよ！」
ゴクウブラックとターレスは苦笑いしながら言った。