ビルスと界王神からの暗黒魔界の戦士が現れたという知らせを聞いてから2週間後、ラディッツ達は何事もなく過ごすことができた。
しかし、万が一に備えて悟空やベジータ、ブロリー達とのトレーニングも欠かさなかった。
その成果もあってか、ラディッツ達はさらに強くなった。
もちろん、クリス達も以前よりもっと強くなった。
「すげえじゃねぇか！これなら大丈夫だと思うぞ！」
悟空が言った。
「ふふ、ナッパはもちろん、あの弱虫ラディッツがこんなにも強くなりやがって…。成長したな…」
ベジータは優しく微笑みながら言ったが、クリスは怒った。
「ベジータさん！ラディーは弱虫じゃないよ！」
「…ク、クリスお前、そこまでラディッツのことを気にかけていたとは…」
てっきりラディッツに反発されると思っていたが、クリスに怒られるとは思いもしなかったベジータは、あまりにびっくりして目を丸くした。
「ありがとうな、クリス」
ラディッツは笑いながらクリスに言った。
「あはは！クリス。お前、ここまでラディッツのことを気にしてるんだな」
クリリンは大笑いしながら言った。
「だが、前にも言っただろ。過保護な振る舞いは良くないってな」
ピッコロが言った。
「あ、はい…」
クリスは固まってしまった。
「クリス君ったら、そんなにピッコロさんが怖いの？」
ビーデルはクリスに言った。
「あ、いえ…。ちょっと、その…」
クリスがもじもじしていると、ナッパが笑いながら言った。
「クリスは、ラディッツとカカロットを倒したというイメージが抜けないから、今も怖いみたいだぜ？」
「ちょっと、ナッパさん！ぼくはそんなこと思ってないよ！」
クリスはあわてて言った。
「ほぅ？本当か？じゃあ、これは？」
ピッコロはニヤリと笑うと、魔貫光殺砲を構えるふりをした。
「きゃあああ！！やめて！よしてぇーー！！」
クリスは本気でびっくりして、泣き喚きながらラディッツを抱きしめ守った。
「ピッコロ！やめろって！かわいそうだろ！」
悟空が怒った。
「っていうか、ピッコロより魔貫光殺砲のほうが怖いんじゃないのか？それに、ラディッツよりクリスが一番怖がってるような…」
クリリンは笑いながら言うと、みんなは笑った。