夜、みんなが寝静まった頃、クリスは家を出て、どこかへと飛び出した。
手にはドラゴンレーダーを持っている。
クリスは何を思ったのか、ドラゴンボールを探しにでかけたのだ。

1つ目のドラゴンボールは、まだ幼かった悟飯が修行していた、広い草原にあった。
草原はとても広く、動物や大きな恐竜が生息している。
クリスは恐竜に気を付けながら静かに歩き、やっとドラゴンボールを見つけた。
その時、大きな唸り声が響いた。恐竜が近づいて来たのだ。
「大変！早く逃げなきゃ！」
クリスは急いでその場を飛び去った。

その後、クリスは順調にドラゴンボールを集め、残すところあと2つとなった。
6つ目のドラゴンボールは、かつてラディッツが悟空、ピッコロと戦ったあのラディッツの着陸地点だった。
ラディッツが昔、着陸したその場所には大きなクレーターが今も残されていた。
「…そうだ、ラディーはここでカカロットさん達と戦って、そして…ラディーが死にかけて…」
悲しく、怖かった記憶が蘇り、クリスの目尻が熱くなってきた。
ラディッツが命を落とし、もう助からないと思った。
しかし、奇跡が起こり、ラディッツは息を吹き返した。
あの時は大変だったし、怖かったけど、ラディッツが助かってよかった。
かけがえのない親友を助けたい、そして幸せになって欲しいという気持ちが、亡き叔父ニッセとローラの魂を呼び、ラディッツは地獄から救われ、生き返ることができた。
クリスは涙を拭くと、6つ目のドラゴンボールを手に取り、この場を去った。