翌朝、ラディッツは目を覚ました。
まだ熱はあるものの、クリスの癒やしの力もあってか、睡眠をたっぷりとれて少し楽になった。
クリスは、ラディッツが起きた気配を感じると、むっくりと起きた。
「クリス、ありがとうな。世話を焼かせてすまなかった」
ラディッツはベッドで丸まりながら言った。
「ううん、ラディーが無事で何よりだよ。それに、ラディーが見た怖い夢の光景を見て、放っておけなかったの」
クリスが言った。
「お前、夢の中を見れるのか？」
ラディッツは目を丸くして言った。
「うん、どうやったのか分からないけど、ラディーがすごいうなっていたから、慌てたらね…」
クリスは、どうやって夢の映像を映したのか自分でも分からなかった。
「…ああ、あの夢は本当に怖かったな。だが、クリスのおかげで悪夢から覚めることができたぜ。ありがとうな」
ラディッツは微笑んで言った。
「どういたしまして、ラディー。ゆっくり休んで、風邪を治して、元気に遊ぼうね」
クリスはラディッツをぎゅっと抱きしめて言った。

しばらくして、ギネが風邪薬と水、お粥を持ってきて部屋に入ってきた。
「ラディッツ、お粥ができたよ。お粥を食べたら風邪薬を飲むんだよ」
「ああ、すまないな」
ラディッツはお粥を受け取ると、ゆっくりと食べた。
そしてお粥を食べ終えると、ラディッツは自分の鼻をつまみながら風邪薬を口に注ぐと、すぐに水を口に含んで飲み込んだ。
「…やっぱり苦いな」
ラディッツが言うと、ギネは笑った。
「当たり前でしょ。子供だね、あんた」
ギネにそう言われたラディッツは、照れくさそうにそっぽを向いた。