「え？！なんでこんなに！？」
クリスはびっくりして、思わず大きな声を出してしまった。
この時廊下には、ちょうどフリーザが。
「おや？クリス、どうしたんです？」
フリーザの声に気づいたクリスは、あわててベジータとナッパを、クローゼットに隠れさせた。
ベジータとナッパが隠れた瞬間、フリーザがドアを開けた。
「クリス、何かあったんですか？」
「だ、大丈夫だよ。クッションが破れて中身がこぼれてびっくりしただけだよ」
「そうですか、それなら問題はないですね」
「うん、心配かけてごめんね」
「良いんですよ。ちゃんとお片付けを済ませるのですよ」
そう言うと、フリーザはその場をあとにした。

フリーザが去ったのを確認したクリスは、ベジータとナッパをクローゼットから出した。
そして本題に戻った。
「どうしてこんなにチップを入れたの？いくらなんでもやり過ぎだよ！」
ベジータははっきりと答えた。
「ラディッツは以前にも、侵略先の星の者共を助けたという不正行為を働き、その上あなた様に気を遣わせたという無礼な行為をしたとの報告を受け、重い処罰を与えました」
クリスはベジータを睨んだ。
「ラディーはベジータさん達みたいに、戦いが好きじゃないの。それにあの時、ラディーの体が凍りついていて、ものすごい寒がっていたから放っておけなかったの」
ベジータはふぅっとため息をつくと、クリスのもとにやって来た理由を明かした。
「我々はフリーザ様から、これ以上クリス様と接触してはいけないと警告を受けました。ただ今回は、ラディッツの件と、今後我々との接触禁止の件を伝えに参りました」
「そんな…兄さんが…」
クリスはガックリと肩を落とすと、ベジータはクリスにこう言った。
「あなた様と話せるのも、これが最後です。あなた様が我々サイヤ人を愛してくれるお気持ちは、この上なく嬉しいですが、もう金輪際我々の事は構わないようお願い致します」
そしてベジータはクリスの耳元で囁いた。
「我々の命を、守ると思って…」