Dear Saiyans 2話・掟破り

一方ラディッツは、ベジータとナッパに叱られていた。
「ラディッツ、貴様がしくじらなければ、こんな騒ぎにならんかったんだぞ!」
「しかもクリスの世話になったって周囲に知られたら、大変なことになるぞ!」
「す、すまん…。次こそは気を付けるよ」
ラディッツは謝ったのだが、ナッパは怒って言った。
「なぁ、ラディッツ!一体何回その言葉を使えば気が済むんだ!全然直す気ないじゃないか!」
すると、ベジータは呆れた顔をして言った。
「ラディッツ、もうお前を信用できそうにない。本当は嫌だが、もう少し手を施したほうがいいな」
その瞬間、ラディッツは背筋が凍った。ナッパも同じだ。
「しょ、正気かよベジータ!さすがにやり過ぎじゃないか?いくらなんでもそれは…」
「もうこの手しかないんだ!こいつのせいでオレ達が危なくなるんだぞ!」
ベジータは鬼の形相でナッパを怒鳴った。
さすがのナッパも、ベジータの怖さに黙ってしまった。
ベジータはラディッツを睨む。
「…ラディッツ、もう一度覚悟はできてるんだろうな」
ベジータはそう言って、指をパチンと鳴らした。
ラディッツは、ベジータが呼んだフリーザ軍医師に囲まれると、戦闘力を無効化する装置を取り付けられ、拘束器具で体を固定されて連れて行かれてしまった。
「い、嫌だ!た、助けてくれー!!」
ラディッツの叫び声が響いた。
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