ブロリーとボージャックは海に飛び立ってラディッツを引き上げ、砂浜に戻った。
「げほっ！げほっ！」
ラディッツは大量の海水を飲んだ為、激しく咳き込んだ。
「大丈夫か！？ラディッツ！」
ブロリーはラディッツの背中をさすりながら言った。
「あ、あぁ…。なんとかな…」
ラディッツは怖かったのか、体を震わせていた。
「いきなり実践なんかしたら危ないだろ。相手は大自然なんだぞ？」
ボージャックはラディッツを叱った。
「す、すまん…」
ラディッツはしょんぼりとうつむいた。

そこへクリスとターレス、ナッパが走ってきた。
クリス達は海沿いのお店で買い物をしていた為、騒ぎを聞くとすぐに駆けつけたのだ。
「ラディー！大丈夫！？ブロリーさんからラディーが溺れそうになってるって聞いたんだよ！心配したんだから！」
クリスは涙目になりながらラディッツを抱きしめた。
「…すまなかった」
クリスに抱きしめられたラディッツは、恥ずかしかった。
「ラディッツもサーフィン大会に出たかったのか？あの時、参加すればよかったじゃないか」
ターレスが言うと、ラディッツは恥ずかしそうに言った。
「…こんなことを言いたくなかったが…。実はオレ、泳げないんだ」
ラディッツはもともと泳ぎが苦手だった上に、悟空とピッコロとの戦いに敗れ、地獄に落ちた時に血の池や底なし沼で苦しく怖い目にあってから、泳げなくなってしまったのである。
「…なんで今まで黙ってたんだ。正直に言えばよかったのによ」
ナッパは驚いた表情で言った。
「…泳げないサイヤ人だって、バカにされると思ってな」
ラディッツはうつむきながら言った。
「そんなことないよ、ラディー。誰にだって苦手はあるんだから。無茶は絶対にしちゃダメだよ！」
クリスはたまらず泣き出してしまった。
「そうだぜ。それに泳げないことは、ベジータには内緒にしておくからな」
ナッパは笑みを浮かべて言った。
「わ、分かった。すまなかったな、みんな」
ラディッツは慌てた表情で言った。
「いいってことさ。よし！天気もいいし、今度はドッジボールでもやるか！」
ブロリーが言った。
「いいぜ！よし、早速ザンギャ達を呼ぶとしよう！」
ボージャックが言った。
「ドッジボールか…。それなら自信あるな。行くぞ、クリス！」
「えぇ！？ぼくもやるの！？…ラディー達は力が強いから、ちょっと怖いよ」
喜ぶラディッツに対して、クリスは困っていた。