Dear Saiyans 40話・ラディッツ覚醒!

バーダックはクリスを抱いて言った。
「大丈夫か?クリス」
「は、はい…。なんとか…」
軽い攻撃だったとはいえ、クリスの体はボロボロだった。
「クリス、見てみろ!ラディッツが超サイヤ人3になったぞ!」
ターレスが言うと、クリスがびっくりした。
「ラディー!?すごい!超サイヤ人3になっちゃった!」
すると、ベジータがクリスに言った。
「ピッコロの話を聞いただろ?お前はラディッツを心配するあまり、過保護になりすぎたんだ。そんなじゃ、いつまで経ってもラディッツはオレやカカロットみたいになれんぞ」
「過保護…、ぼくが…?」
「そうだ。怖い気持ちは分かるが、その怖さを乗り越えるということも大事なんだぞ。カカロットから聞いたことだが、悟飯だってそうだろ。今は強くても、子供の頃はかなりの泣き虫だったんだぞ」
ベジータに言われた悟飯と未來の悟飯は、顔を赤くして照れた。


超サイヤ人3になったラディッツは、最初とは比べ物にならないほどに強くなり、ピッコロを圧倒していた。
「もう貴様には負けんぞ!!」
ラディッツはピッコロを吹き飛ばした。だが、ピッコロは体勢を立て直して言った。
「大したもんだな…。だが、この技は克服できたか!」
ピッコロは魔貫光殺砲を構えた。
「ぐ…!」
ラディッツは震えた。
超サイヤ人3になったとはいえ、魔貫光殺砲は怖かった。さらに、古傷がズキズキと痛み出した。
「く、くそぉ…!体が、動かん…!」
その時、クリスが叫んだ。
「ラディー!頑張って!!怖い気持ちは分かるけど、諦めちゃダメだよ!」
「…!クリス!」
クリスも魔貫光殺砲が怖かったが、怖いのを我慢してラディッツに言った。
「ラディーは弱虫なんかじゃない!ラディーはやればできるがんばり屋さんだもん!ラディーならきっと乗り越えられるよ!」
だが、そうこうしているうちに、魔貫光殺砲のチャージが完了してしまった。
「待たせたな…。覚悟はいいか!」
ピッコロはニヤリと笑った。
「ラディー!!頑張って!!トラウマを打ち破って!!」
その時、クリスの熱意が届いたのか、ラディッツの恐怖でひきつった顔が闘争心溢れる表情に戻った。
だが、その瞬間。

ー魔貫光殺砲!!

「ラディーーーーーーー!!!」
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