Dear Saiyans 40話・ラディッツ覚醒!

そして、悟空達とラディッツ達は高い岩場がそそり立つ荒野に到着した。
その場所はまさに、悟空がベジータと初めて戦った場所だった。
「へぇ、ここでカカロットとベジータが戦ってたんだな」
ナッパは辺りを見回しながら言った。
そこへベジータとピッコロがやって来た。
「ほう、懐かしい所だ。なるほど、ここが組み手の会場に選んだわけか」
ベジータが言った。
すると、ものすごい殺気がじわりじわりと漂い出した。
見ると、なんとラディッツが鬼の形相でピッコロを睨んでいた。
「どうしたの!?ラディー、なんか怖いよ!」
クリスはラディッツの豹変っぷりに怯えた。
だが一方のピッコロは、なぜかニヤリと笑みを浮かべながらラディッツを睨んでいた。
未来の悟飯は一目で分かった。
「伯父上はもしかしたら、ピッコロさんにリベンジを果たそうとしているのかもしれません」
するとラディッツが反論した。
「違う!ただのリベンジじゃねぇ!オレの体に傷を負わせ、しまいには地獄に叩き落としたんだ!クリスと、クリスの死んだ叔父達に助けられたから良かったが、あの時の痛みと苦しみは忘れられんぞ!」
ラディッツにとってピッコロの魔貫光殺砲によって負った古傷と、地獄で味わった苦しみは屈辱だった。
だから、いつかピッコロに仕返しをしようと考えていたのだ。
ピッコロは鼻で笑って言った。
「そこまで根に持っていたとは、意外だな。いいだろう、どれほど強くなったか見てやろうか」
「ほざけ!あの時のオレとは違うのだ!もう同じ手は使えんぞ!」
ラディッツは早速超サイヤ人に変身し、構えた。
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