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Dear Saiyans 39話・ターレスの過去

しかし、神精樹の実で元気になったとはいえ、両親を亡くした悲しみが癒えないばかりか、その星には生き物も人もいなかった。
ターレスは寂しくて悲しくて、毎日を泣いて暮らしていた。
だから、毎晩眠っても両親の夢ばかり見ていた。
「…パパ、ママ…。会いたいよ…」


そんなある日、ターレスに運命の出会いが訪れた。
それは、後にクラッシャーターレス軍団の仲間となる男だった。名前はアモンドだ。
ターレスは、突然現れた強面の男が怖くて怯えていると、アモンドはターレスを優しく抱いた。
「坊主、こんなところで何をしてるんでっせ?父ちゃんと母ちゃんはいないのかい?」
アモンドはターレスに声をかけた。
「…パパとママは、事故で死んじゃって…。食べ物を探しにパパの宇宙ポッドを運転してたら、宇宙に飛んじゃって、それで……うえぇぇぇん!!」
ターレスはみるみる涙を流し、大きく泣き叫んだ。
アモンドは泣き叫ぶターレスを優しく抱きしめ、頭を撫でた。
「かわいそうに…、父ちゃんと母ちゃんを亡くしたとは…」
そしてアモンドは、ターレスを育てる決意をした。
ターレスはようやくひとりぼっちから解放されたものの、やはり両親の死からは立ち直ることはできなかった。
唯一心が満たされるのは、アモンドをはじめとする後のクラッシャー軍団の仲間と遊んだり、神精樹の実を食べる時だけだった。
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