Dear Saiyans 38話・ドタバタ!パーティー騒動

その後、バーダック達とブロリー達、アボとカドは壊れてしまったホテルを修理し、避難した人々を会場に集めた。
バーダック達によって修理されたホテルは、より一層美しく豪華になった。
大喜びのサタンは、悟空達とベジータ達、ブロリー達、そしてバーダック達に何度もお礼を言った。

やがて、再びパーティーが始まった。
お腹がペコペコになった悟空達サイヤ人達は、大量の美味しいご馳走をガツガツと食べた。
「ま、まぁ!みなさん、こんなに食べるんですね!びっくりしました!」
グレは初めて見る悟空達サイヤ人の食べっぷりに驚いた。
「はぁーい皆さん!こっちを見てくださぁーい。はい、チーズ!」
ウイスはニコニコしながら、悟空達の写真を撮って回っていた。

一方先に食事を終えたクリス達とザマス達は、カラオケを楽しんでいた。
ザマスは演歌を歌って盛り上がっていた。
「ザマス歌上手いな!しかも演歌だぞ!」
ヤムチャは驚いた。
そしてザマスの歌が終わると、みんなは拍手をした。
「ありがとうございました。ふぅ、ちょっと緊張したな」
ザマスは手で顔を扇いで言った。
そしてクリスに言った。
「次はクリス君の番だよ」
「えぇ!?ぼくも歌うんですか!?」
クリスはびっくりして顔を赤くした。
「そうだよ。さぁ、ステージに上がって」
「え、ちょっとギネさん!?」
クリスはギネに連れられてステージに立った。
客席からは「がんばれクリス!」の応援の声が響いた。
クリスは唾を飲み込み、深呼吸をして肩の力を抜き、そして歌った。

その歌声は、とても男の子とは思えないほど美しく、かわいらしい天使のような声だった。
クリスの歌声を聞いた会場の人々、悟空達サイヤ人、元フリーザ軍兵、そして破壊神やザマス達の心が温まり穏やかになった。
ベジータとナッパ、ラディッツはクリスの美しい歌声を久しぶりに聞けて嬉しかった。
「…懐かしいな。あの子の歌のおかげで、何度も救われたんだからな」
「全くさ。いつ聞いても心が落ち着くな」
「オレもあの時、手術の傷が痛くて眠れなかったんだが、あいつの歌で痛みを忘れて爆睡したっけな…」


そして、クリスの歌が終わると会場から大きな拍手が響いた。
中には指笛を鳴らしている人もいた。
クリスは嬉しくて目をうるうるさせながら手を振った。
そして、クリスがステージから降りるとみんなは大喜びで迎えた。
「やるじゃないか、クリス!」
「すごいよ!」
ベル達が言った。
「素晴らしい歌声じゃないか!私もびっくりしたよ」
ザマスはクリスの頭を撫でて言った。
「すげぇな、クリス!オラびっくりしたぞ!」
悟空が言った。
「大勢の人達の前で歌うの、初めてだったから…、今もドキドキしてるよ…」
クリスはドキドキしながら言った。
「いえいえお上手でしたよ!」
「素晴らしかったぞ、クリス!頑張ったね」
ビルスとウイスも言った。

こうして騒動は一件落着。みんなはリゾートホテルの建設記念パーティーを楽しく過ごしたのだった。




続く
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