Dear Saiyans 37話・見習い界王神の心の闇

すると、未来の全王はザマスとゴクウブラックにピシャリと言った。
「ザマスにブラック!君達は本当は優しくて師匠想いな見習い界王神だったのに、いくら人間が悪い連中だからって関係ない人間や神を巻き込むなんて良くないのね!」
未来の全王の叱責に、ザマスとゴクウブラックはぐうの音も出なかった。
二人は心の中では反論したかったが、未来の全王にまた消されると思い、何も言えなかった。
「いい?今度また悪さしたら、もう二度と生き返らせないのね!わかった?」
「…はい」
ザマスとゴクウブラックは肩を落としながら返事をした。



こうして騒動は解決し、未来の全王は全王の世界に帰り、トランクスはザマスがいない平和な時代に帰ることになった。
そして、その時代で万が一ザマスが現れても大丈夫なように、魔物をも封じる技『魔封波』を教えてもらった。
本当はまた遊びに行きたいけど、もう過去と未来の行き来はできない。
悲しむトランクスを、未来の悟飯と未来のトランクスが慰めた。
「トランクス、君は本当に強くなったよ。もう何も言うことはない。でもオレ達はいつの時代でも、君を応援してるよ」
「ぼく達も君の幸せと、そっちの世界の平和を願っています」
「あ、ありがとうございます!悟飯さん!そしてもう一人のオレ!」
トランクスは涙が止まらなかった。
そして、トランクスはみんなに見送られながら、平和な未来の時代へ帰っていった。
その様子を、ザマスとゴクウブラックは黙って見ていた。
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