Dear Saiyans 37話・見習い界王神の心の闇

悟空達は目を開けた。
だが気がついた時には、辺りは恐ろしい光景となっていた。
先ほどザマスが放った光によって、人間だけでなく、動物や虫、建物、自然…星さえも消え去ってしまった。
「…なんてことだ…!宇宙が、ザマスに飲み込まれちまうなんて…」
バーダックは青ざめた。
「これが…これがザマスさんの、望んでいたことなの…!?ザマスさんの考える理想郷なの!?」
クリスは泣きながらザマスを睨んだ。
すると、悟空は何かを取り出した。
それは、小さなボタンだった。
「仕方ねぇな…。全ちゃんを呼ぼう」
「ん?全ちゃん?誰だ、それは?」
ラディッツが言った。
悟空は真剣な表情でそのボタンを押した。
すると出てきたのは、かわいい子供のような人物だった。
その人物は、第6宇宙との格闘試合の時にやって来た、あの全王だった。
バーダックはすぐにわかった。
「ぜ、全王!?それは全王を呼び出すボタンだったのか!」
「あぁ、全ちゃんと仲良くなったしるしとしてプレゼントされたんだ」
悟空が言った。
「カカロット、すげぇ奴と友達になったな…」
「そ、そうだね…」
ラディッツとクリスは呆然とした。
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