クリスとザマスが家に着いた時には、ラディッツ達はすでに食事を終えていた。
「あ、クリスにザマスさん！待ってたよ。今すぐカレーを温めてあげるわね」
ギネは早速キッチンに入ると、カレーを温め始めた。
「…おかえりなさい。ザマス、クリス君」
ゴクウブラックはクリスとザマスを迎えてくれた。彼はラディッツ達に話ができて、穏やかな顔になっていた。
「…ただいま」
ザマスはポツリと返した。

しばらくして、カレーライスができた。
「これがカレーライスか…」
ザマスはカレーライスをじっくりと眺めて言った。
「ギネさんの作るお料理はとっても美味しいよ。冷めないうちに食べて」
クリスは無邪気に言った。
「…いただきます…」
ザマスを手を合わせて言うと、早速カレーライスを食べ始めた。
「ん…！旨い！人間がこんなに美味しいものを作っていたとは…！」
ザマスは初めてのカレーライスが美味しくて感動した。
よっぽどお腹が空いたのもあって、2杯もおかわりした。

そしてあっという間に完食した。
「ごちそうさまでした…。ふぅ、とっても美味だった…。この辛さがまた最高だ…」
ザマスは満足そうに言った。
「だろ？クリスの言う通り、お袋の料理は旨いんだぜ！」
ラディッツが言った。
「ふふふ、確かに君の言う通りだ。サイヤ人はこんなに温かい人だったとは…」
ザマスは微笑んだ。
そして気づいた。
本当の正義とは、力で悪を滅ぼすのではなく、弱い者や愛する者を守るということ。
そして、クリスの言う通り、サイヤ人は野蛮な種族ではなく、ライバルと戦い、強さを極め、仲間や家族を守る勇敢な種族であったということに。