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Dear Saiyans 37話・見習い界王神の心の闇

「…ブラックめ、余計なことを人間にベラベラと喋りおって…。だが、所詮あいつは人間の体を用いた愚かな神だ。仕方あるまい」
ザマスは不機嫌そうに言った。
「…ぼく、わかってたんだ。ザマスさんとブラックさんは、本当は悪い神様じゃないって。ザマスさんならきっと、優しい界王神になれるってね…」
クリスが言うと、ザマスは眉間にしわを寄せながら言った。
「だが人間どもは私を侮辱した。私を侮辱し、自然を壊したことは神への冒涜を意味するのだぞ」
「…うん」
クリスは思わず涙が流れた。
ザマスがかわいそうになったのだ。
「なぜ泣いてる?」
「…ザマスさん、界王神になってみんなを守りたかったはずだったのに…。悪い人間に代わって謝るよ…。ごめんなさい、ザマスさん!ブラックさん!」
クリスは泣きながらザマスに抱きついた。
ザマスはびっくりした。こんなにも自分の気持ちを分かってくれた人間がいたと。
「…お前、私達の為に涙を…」
「だって、ザマスさん達がこんなに辛い思いをしてたと考えたら…」
クリスは泣きじゃくりながら言った。
すると、ザマスの険しい表情が穏やかな表情に変わった。そして、涙が流れた。
「…こんなに純真な心を持った者が下界にいたとは…。それも、あのフリーザの弟が…」
ザマスは肩の力を抜いて、クリスに言った。
「…ありがとう。お前の気持ちを受け取ったぞ。私が間違っていた。もう人間0計画をやめる」
「ザマスさん…!」
クリスが喜ぶと、ザマスのお腹がまた鳴り出した。
「ザマスさん、お腹空いたでしょ?ギネさんが美味しいカレーライスを作って待ってるよ」
「カレーライス…?一体何なんだ?」
きょとんとするザマスだったが、クリスはザマスの手を繋いで家に帰った。
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