Dear Saiyans 36話・人間0計画

「そこまでだ!ザマス!」
なんと、トランクスが飛び出してきた。
彼はザマスとゴクウブラックとの戦いでしばらくは動けなかったが、クリスの癒しの力とラディッツが持ってきてくれた仙豆によって復活したのだ。
「人間は悪いことばかりだけじゃない!お互いに助け合って生きる、それが本当の人間だ!」
トランクスは叫んだ。
「時を欺いておきながらまだ言うのか、トランクスよ。だが、人間もサイヤ人も、宇宙の帝王の血を引く者も、神の…正義の前ではただただ無力なのだ!!」
ザマスは鬼の形相でトランクスを睨んだ。
その時、トランクスの剣が光りだした。
それは、トランクスの時代の人々がトランクスに送った気だった。
さらに。
『そっちの時代のトランクス!あきらめちゃダメだ!』
「…!ご、悟飯さん!?」
なんと、未来の悟飯やナッパ達が、時空を越えて気を送っていたのだ。


ナッパ達はウィスの水晶から全てを見ていて、トランクスに気を送ったのだ。
「別の世界のぼく!どうか、世界を守ってくれ!」
未来のトランクスが言った。
「お前なら絶対勝てるはずだ!行け!トランクス!」
ターレスが言った。
「ベジータの子の力を見せてやれ!」
ナッパが言った。
「トランクス!頑張って!いろんな時代からも、あなたを応援しているよ!」
ギネが言った。
「行け!トランクス!」
「がんばれ!トランクス!」
ベルやジングル達、悟天達も応援していた。
そしてさらに、こんな人物も。
「がんばるんだ、トランクス!そんな悪魔に負けるな!」
「がんばれ、トランクス…!」
なんと、ブロリーとバイオブロリーまで駆けつけていたのだ。


トランクスの剣は、みんなから受け取った気によって、眩い光の剣となった。
「ザマス!お前の野望はここまでだ!」
トランクスはそう叫び、剣を突き立てた。
剣はザマスのふところを貫いた。
「…!バカな!そんな!神に、正義にあだなすというのか!?」
ザマスは苦しそうに血を吐きながら言った。
「貴様の正義など!知ったことか!!」
トランクスは、ザマスに突き刺さった剣を思いっきり引き抜いた。
ザマスの体に光の亀裂が入り、ザマスは断末魔を上げながら爆発した。
ようやくザマスを倒すことができた。


トランクスはヘトヘトに疲れ果て倒れ込んでしまった。
「トランクス、よくやったな!すごかったぞ!」
「よくやったな。それでこそオレの息子だ!」
悟空とベジータはトランクスを褒めた。
ところが、ザマスがいたところから突然黒い雷が天に向かって走り出した。
そして、辺りが真っ暗になったかと思うと、恐ろしい光景が広がっていた。
「ザマス!?」






続く
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