「なぁ、ビルス様にウイスさん。悟飯とトランクスに何かあったのか？」
ラディッツが言った。
「ああ、話すと長くなるけどいいかい？」
ビルスは、未来の悟飯と未来のトランクスのことを確かめに来た理由を語った。

数年前、悟空と共にセルを倒したトランクスは、タイムマシンを使って当時心臓病に苦しんでいた悟空を助け、人造人間やセルを倒したのだが、ここが問題だった。
実は、タイムマシンで過去に飛び、過去の出来事を変えることはやってはいけないことだったのだ。
歴史を変えることで、時空の秩序が乱れたり、その世界で新たな脅威にさらされる恐れがあるからである。
しかしトランクスは、本来心臓病で亡くなる運命だった悟空を助けたことで、歴史改変と呼ばれる現象が起きてしまったのだという。
そこでビルスとウイスは、未来の悟飯と、もう一つの未来の世界から飛ばされた未来のトランクスのことを確かめにやって来たのだが、二人は何らかの力によって飛ばされたことが分かり、大きな問題にはならなかったという。
ただ、その『何らかの力』という言葉と、自分達のいた未来の世界が消えてしまった原因が心に引っ掛かっていた。
「オレ達も気になっていたんです。死んだはずのオレ達が、なぜ生き返って、そしてなぜここに飛ばされたのか…」
「ぼく達をこの世界に飛ばした、その『何らかの力』というのが、どうも気になって…」
未来の悟飯と未来のトランクスが言うと、ウイスが言った。
「いずれ、分かることですよ。あの困ったちゃんをお仕置きするその時までに…」
「困ったちゃん？誰なんだ、そいつは？」
ラディッツはきょとんとした。




続く