Dear Saiyans 34話・心の傷

「…やはりそうか…。なんだか最近元気がないなと思ったら、そういうことだったんだな」
ラディッツが言った。
「あんなにおっかねえ目にあったんだもんな…。拷問されただけじゃなく、あんなものが目の前に来たとなったら…。いやぁ、想像するだけで鳥肌が立って来たぜ…」
ナッパは冷や汗を流しながら言った。
「本当にかわいそうだ…。まだ幼い子どもなのにな…」
ターレスが言った。
「とにかく、なんとかクリスが安心するようにしないと…」
未来の悟飯が言った。
「…でも、どうすれば良いのかな…?」
未来のトランクスは悩んだ。
ーと、その時、ラディッツがすくっと立ち上がるとこう呟いた。
「…ああだこうだ考えても仕方ない」
そしてそのまま部屋を出ていった。
ナッパ達はラディッツを心配そうに見つめていた。
「あいつ、何を考えているんだ?」
ターレスが言った。
「こっそり様子を見てみようか」
ナッパが言うと、みんなはラディッツに気付かれないようにそっと後をついていった。
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