Dear Saiyans 33話・今度はオレがお前を助ける

ーフリーザの宇宙船。
クリスは元フリーザ軍兵の男に、地球であった出来事を話していた。
地球でラディッツを助けたことや、セルや魔人ブウと戦ったこと、クウラにフリーザと同じ最終形態にされて辛かったことなど、いろんなことを話した。
「なるほど、地球でいろいろと経験したんだね。ラディッツさん達も元気になってよかったな」
「うん。そうだ!おじさん。もしできたら、ぼく達と地球で暮らしませんか?地球はとっても住み心地が良いし、食べ物も美味しいし、優しい人達もたくさんいますよ」
クリスは男に言った。
「あはは、そこまで勧められたら断れないな。ありがとう、クリス君」
男が言った、その時だった。
「楽しい時間はそこまでですよ、坊ちゃま。いや、クリス」
突然、聞き覚えのある声がした。
ふと見ると、そこにはザーボンとドドリアが立っていた。
「ザーボン!?ドドリア!?生きてたの!?」
クリスはびっくりした。
二人はかつてナメック星で、ベジータに倒されたのだが、彼らもフリーザと同じくドラゴンボールで生き返ったのだ。
「全くあんたにはガッカリしたぜ。あんな猿どもの味方をするだなんてよ」
ドドリアが言った。
「猿って言わないで!それに大猿になったって、カッコいいし毛もふわふわしててかわいいもん!」
クリスは怒った。
「はぁ!?あんなでっかい猿がかわいい!?だはははは!!バカ言ってんじゃねぇよ!どう見てもおっかねぇし、臭ぇだろ!」
「ふははは!あの醜い猿のどこがカッコいいのですか!坊っちゃんの美形感覚がなってませんな」
ドドリアは腹を抱えて笑い、ザーボンはクスクス笑った。
「なんてこと言うの!!ラディー達を侮辱しないで!!」
クリスは目に涙を浮かべながら怒鳴ると、ザーボンとドドリアはさらに笑った。
「ぎゃははははは!!ラディーだとよ!!」
「ははははは!!弱そうなあだ名だな!!」
クリスは大爆笑する二人を、ひたすら睨み続けた。
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