Dear Saiyans 30話・破壊神の影

ビルスとウイスは、初めての地球の食べ物に感動していた。
「う~ん!どれもこれもうまいじゃないか!地球にこんなにうまい物があったとは驚きだな」
「そうですねぇ!おや、ビルス様。プリンという物はお召し上がりになりましたか?」
ウイスはミスターブウが食べているプリンの方を見て言った。
「いや、食べていないな。おい、ぼくにもそのプリンを分けてくれないか?」
ビルスはミスターブウに言った。
しかし、ミスターブウは首を横に振った。
「嫌だね!全部オレの物だもん!」
そう言って、プリンを全部食べてしまった。
ビルスはカンカンに怒った。
「…破壊神に向かって無礼な…」
このままでは地球が破壊されてしまいそうだ、そう思った時だった。
「ビルス様、待って!」
クリスがビルスのもとに駆け込んで来た。
手に持っているのは、たくさんのプリンだった。
しかも普通のプリンだけでなく、イチゴプリンやごまプリン、さらにミルクプリンや焼きプリンまであった。
クリスは、ビルスとウイスの会話を聞き、急いで用意したのだ。
ビルスはびっくりし、そして大喜びだ。
「おお!こんなにたくさん!それにいろんな色があるのか!早速いただくとしよう!」
ビルスはクリスからプリンを受けとると、早速食べ始めた。
「ははは!うまいぞ!イチゴ味も焼きプリンも…、どれもこれもうまいぞ!」
ビルスはすっかり夢中になり、あっという間に完食した。
「ふぅ…、うまかった。ありがとう、クリス。気が利くじゃないか」
ビルスは満足した顔で、クリスの頭を撫でてお礼を言った。
「えへへ、どういたしまして…」
クリスは照れてしまった。
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