Dear Saiyans 30話・破壊神の影

そして、バーダック達がパーティー会場でご馳走を食べている間、クリスはお腹を休めに裏でくつろいでいた。
「ご馳走、すっごく美味しかったなぁ…。それにブルマさんも喜んでくれて、本当によかった…」
クリスがそう呟いた途端。
「おや、久しぶりだね…」
不意に後ろから声をかけられ、クリスはびっくりして振り返った。
そして、その正体を見てさらにびっくりした。
「え?!ビルス様!?」
なんと、立っていたのは破壊神ビルスだった。

破壊神とは、その名の通り破壊を司る神である。
その為、サイヤ人からはもちろん、あのフリーザでさえ恐れられているのだ。
ちなみにクリスは意外にも、ビルスとは友人関係にあるのだ。
「…どうして地球に来たの?」
クリスは恐る恐る聞いてみた。いくら友人とはいえ、怒らせたら大変だ。
ビルスは笑みを浮かべてこう言った。
「ぼくは、『超サイヤ人ゴッド』を探しているんだ」
その言葉を聞いて、クリスはハッとした。

超サイヤ人ゴッドとは、正しい心を持ったサイヤ人が神になった姿のことである。

大昔、とあるサイヤ人が悪事を働くサイヤ人に疑問を抱き、仲間の力を借りて超サイヤ人ゴッドとなり、戦いを挑んだのだが、あと僅かのところで力尽き、倒されてしまい、再びサイヤ人達は悪事を働いてしまったという伝説があったという。

「…でも、超サイヤ人ゴッドって、そんな簡単に…」
クリスが言うと、ビルスが言った。
「…もし現れなかったら、この地球を破壊しちゃうぞ?」
クリスはゾッとした。
「待ってて、ビルス様!超サイヤ人ゴッドが現れる方法を探して来るから!」
クリスは急いでバーダック達のところに走り出した。
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