Dear Saiyans 28話・魔人ブウの脅威

サクロスと合流したジングルは、界王神界で会得した『カイカイ』と呼ばれる瞬間移動を使って、地球にワープしようと準備した。
するとその時、ラディッツが飛び込んできた。
「ラ、ラディッツ君!?どうして!?」
ジングルはびっくりした。
「決まってるだろ。オレも地球の連中を助けるんだ」
ラディッツが言った。
サクロスはラディッツに言った。
「いくらサイヤ人でも、魔人ブウに見つかったら大変ですよ!食べられるかもしれないし、もしかしたら吸収されるかもしれな…」
「ごちゃごちゃ言っとらんで、さっさと準備しろ!」
「ひいぃ!」
ラディッツの圧に押されて、サクロスとジングルは慌てた。
すると、また大きな影が飛び込んできた。
なんとブロリーだった。
「お前達だけでは無理だ。オレも一緒に行く」
「…わかった!みんなで行けばなんとかなる。でも魔人ブウに見つからないように気をつけて行動しよう!」
ジングルが言った。
そして4人で手を繋ぐと、ジングルが瞬間移動を始めた。



そしてあっという間に地球に到着した。
だが、あちこちが魔人ブウによってめちゃくちゃに破壊され、人や動物の気配も消えていた。
「…これはひどい、人造人間の時とは比べ物にならないほどだ…」
サクロスが言った。
「ちくしょう、魔人ブウめ!」
ラディッツは魔人ブウへの憎しみが大きくなっていった。
「落ち着け、ラディッツ!まずは生き残った地球人と動物を探すことが先決だ」
ブロリーはラディッツをなだめた。
「でも、このまま大人数で飛び回ったら危険だ…。ぼくに考えがあるよ」
ジングルが言った。
「なんだ?言ってくれ」
ラディッツが言った。
「ぼくの吸収技で、みんなをぼくの体の中に隠して運ぶんだ」
なんとジングルは、魔人ブウと同じように相手を吸収できるのだ。
しかし、魔人ブウと少し違って、能力を奪うのではなく、体の中に隠して運ぶというだけである。
これなら、ラディッツ達の気配を消すことができ、魔人ブウに見つかるリスクが減る。
「そんなことができるのか。よし、ジングル!頼む!」
サクロスが言った。
「オッケー!びっくりするけど、力を抜いて!」
ジングルはそう言うと、早速ラディッツ達を吸収した。
ラディッツ達はジングルの体の中に入ることができた。
「…結構広い上、暑いんだな…」
ラディッツは汗を拭って言った。
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