ジングルは必死に戦ったが、やはり魔人ブウはあまりにも強かった。
「お前、誰も吸収しとらんじゃないか。どおりで弱いはずだ」
魔人ブウが言った。
「兄ちゃんこそ、人の命や力を奪ってまで…。そんなの卑怯だろ！」
ジングルはフラフラになりながら言った。
「ふふふ、それが私のやり方さ。力の強い者が勝ち、弱い者は滅びる運命なのだ」
魔人ブウがそう言ったその時だった。
「違う！そんなの間違ってるよ！」
聞き覚えのある声がした。
なんとクリスだった。そして隣にはバーダックが立っていた。
二人はいつまでも帰って来ないラディッツ達が心配になり、宇宙船で遥々駆けつけてきたのだ。
バーダックは魔人ブウを睨んだ。
「てめぇ！オレの孫を吸収しやがって！さっさと返しやがれ！！」
「ふはは！返せと言われて返す訳がなかろう！それに、お前もなかなか強そうだ。吸収させてもらうぞ！」
魔人ブウはバーダックに飛びかかった、その時だった。
「うわ！？なんだ！？」
魔人ブウはどこからか飛んできた気弾を食らった。
「…みんな！大丈夫か！」
なんとそこには、悟空が立っていた。
しかも悟空は、生き返っていた。
「カ、カカロット？！お前、二度と生き返ってこないって…」
ブロリーはびっくりした。
悟空が言った。
「…老界王神様が生き返らせてくれたんだ」

悟飯が魔人ブウと戦う直前、悟空は老界王神の力で生き返ることができたのだ。
そして、捕らわれた悟飯達を助ける為に、そして地球を取り戻す為にやって来たのだ。
「みんな、亀仙人のじっちゃん達を助けてくれてありがとうな。よく頑張ったな」
悟空は地球に瞬間移動しようとした際、偶然にも新惑星ベジータに避難した亀仙人達の気を見つけた為、一度新惑星ベジータに行き、亀仙人達に会っていた。
魔人ブウにやられたのではと心配だった為、亀仙人達の無事を確認できて安心したのだ。
悟空は魔人ブウを睨んだ。
「おめぇの為に何人の人や動物の命が奪われたと思ってんだ！おめぇを許さねぇ！！」
「ずいぶんと威勢のいい奴だな。よかろう！相手になってやるぞ！」
魔人ブウが構えた途端、悟空がハッとした。
「…！！この気は、まさか！？」
そして、クリスが空を見て叫んだ。
「ベジータさんだ！！」






続く