無事にパオス山に着いたラディッツ達。
家に入ると、そこにはサクロス達とバーダック達が待っていた。
ダーブラが倒されたことによって、バーダック達はすっかり元に戻っていた。
「師匠！悟飯さん！トランクスさん！体は大丈夫ですか？」
クリスは心配して言った。
「大丈夫だ。もうすっかり元通りだ」
バーダックはクリスを撫でて言った。
「伯父上、魔術が…」
未来の悟飯は警戒して言った。
「心配するな、悟飯。魔術にかかったままだが、全然大丈夫だ」
ラディッツは優しく微笑んで言った。
そんな中、未来のトランクスはそわそわして落ち着かなかった。
「…あの、父さんは？」
「…あぁ、それがだな…」
ナッパが言いかけたその時、インターホンが鳴った。
ターレスが玄関を開けると、そこにはブロリーとバイオブロリーがいた。
今のバイオブロリーは、あの恐ろしい姿ではなく、変身前のブロリーと変わらない姿になっていた。
「久しぶりだな…、お邪魔するぞ…」
ブロリーはどこか悲しそうな様子だった。
姿こそは伝説の超サイヤ人なのだが、その純白の目からは、覇気すら感じれなかった。
ブロリーはふうっと静かにため息をつくと、みんなにこう話した。
「…カカロットからの伝言だ。びっくりしないで、よく聞いてくれ」
そして彼の口から、悲しい事実が明かされた。
「…ベジータは死んだ。そして、悟飯が行方知れずとなった。勝手な憶測かもしれんが、おそらく悟飯までも…」
ベジータが命を落としただけでなく、悟飯が行方不明になったというのだ。
「…ウソだろ、ベジータが…」
ナッパの目がみるみる潤んでいった。
「でも、ドラゴンボールで生き返るんだよな…？」
ターレスはおそるおそる言ってみた。
しかし、ブロリーは少し黙ってからこう言った。
「ダメだ。ピッコロとかと言う奴が言ってたんだ。ベジータはあの世に行かず、新しい生命体になると。それに、悟飯はどこにいるのかもわからない。だから、ドラゴンボールでも無理かもしれん…」
それを聞いたラディッツはたまらなくなり、とうとう大きな声を上げて泣き出してしまった。
「ベジィィィーータぁぁぁ！！！うわぁぁぁぁぁぁ！！！」
「この世界の、オレまで…。くそぉ、魔人ブウめ！！」
未来の悟飯は、目に涙を溜めながらカンカンに怒った。