Dear Saiyans 27話・忍び寄る新たな影

するとそこへ、悟空達がやって来た。彼らもまた、魔導師バビディを倒しにやって来たのだ。
「あ、カカロットさんとベジータさん達だ!早速合流して、みんなで…」
クリスが言いかけたその時、ベジータが突然苦しみ出した。
「どうした!?ベジータ!」
ナッパはびっくりして思わず飛び出した。
ベジータは頭を抱えながら苦しんでいた。
「おい!しっかりしろ!どこか具合でも悪いのか?」
ナッパはベジータに声をかけたが、ベジータは悶え苦しみ、ナッパの声が届いていなかった。
「一体何が起こったんだ?」
ナッパが言った途端、ベジータが大人しくなった。
「ベジータ、大丈夫か?」
ところが、ベジータはニヤリと笑いながらナッパを見つめていた。
その笑みは、昔の頃のような…いや、昔の頃よりも恐ろしい悪魔のような顔だった。
「ベ、ベジータ…?なんだ、その顔は…?」
よく見ると、ベジータの額には『M(エム)』の紋章が刻まれていた。
その時、界王神が叫んだ。
「ナッパさん!早く逃げてください!!ベジータさんはバビディに洗脳されています!!」
その瞬間、ベジータはナッパを吹き飛ばした。
「どわぁ!?ベジータ!何するんだ!!」
ナッパは頬をおさえながら言うと、ベジータは恐ろしい声で言った。
「…カカロットを倒すのは、このオレだ…。邪魔をするなら、命はない!!」
そう言うと、ベジータは飛び去ってしまった。
「…一体、どうなっていやがるんだ?そうだ、こうしちゃいられねぇ!クリス達のところに戻らねぇと!」
ナッパはクリス達のもとへ走って行った。
「ラディッツ!クリス!みんな!待ってろよ、今行くからな!」
ところが…。
9/16ページ
スキ