Dear Saiyans 27話・忍び寄る新たな影

たどり着いた場所は広い荒野だった。
だがよく見ると、小さな納屋のような建物が建っていて、そこに二人組の男が誰かと話していた。
「一体誰と話してるんだ?」
ベルが言った。
みんなが目を凝らして見ていると、突然ジングルがびっくりして転げ落ちそうになった。
「あれは、魔導師バビディ!?」
「ん?誰なんだい、バビディって?」
ノーマンはジングルに言うと、界王神が真剣な表情で言った。
「奴は、悪の魔導師ビビディの息子で、極悪な魔導師なんです」

界王神の言う魔導師ビビディは、かつて宇宙を支配するために『魔人ブウ』と呼ばれる怪物を作り、多くの星や界王神たちの住んでいる『界王神界』をめちゃくちゃにした極悪な魔導師だった。
そして、今目の前にいる魔導師が、ビビディの息子・バビディである。
彼は魔術を使って悪人達を洗脳し、過去にビビディによって封印された魔人ブウを復活させるために、ダメージエネルギーを回収させていたのだ。
魔人ブウのパワーは、界王神たちを葬り去ったほど強力なものだというのだ。
「仲間の界王神までやられるなんて、とんでもねぇ奴だな…」
ナッパはびっくりした。
「…っていうかジングル。なぜバビディのことを知ってるんだ?」
ターレスが言った。
「…みんな、びっくりしないで聞いて」
ジングルの口から飛び出したのは、衝撃的な事実だった。
「…実はぼくも、同じく魔導師ビビディに作られた魔人。つまりぼくは、魔人ブウの双子の弟なんだ…」
なんとジングルは、魔人ブウと同じく魔導師ビビディに作られた、魔人ブウの弟だったのだ。
「お、お前もあいつの親父に作られただと!?それも、魔人ブウって奴の弟だったのか!」
バーダックはびっくりした。
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