Dear Saiyans 27話・忍び寄る新たな影

しばらく戸惑っていると、悟空達も界王神と話していた。
界王神の話によると、彼は付き人であるキビトと、地球に隠れているとある悪人を追っているという。
その悪人の仲間が、この天下一武道会に紛れ込んでいる為、界王神は名前と正体を隠して様子を伺っていたというのだ。
「地球に悪人がいるって、なんだか怖いわ…」
トナカは震えていた。
「一体どんな奴なんだろう。気をつけないとね…」
サクロスが言った。
「これは試合どころじゃなくなったな…」
ノーマンが言った。

その時、ものすごい悲鳴が響き渡った。
見ると、なんと悟飯が二人組の男に捕まっていた。
そして悟飯のお腹に、鋭く尖った大きな機械が刺さっていた。
「わぁ!悟飯さん!」
未来のトランクスはびっくりした。
「一体これはどういうことなんです!?」
未来の悟飯は界王神に言った。
「あれは、キリと呼ばれるダメージエネルギーを吸い取っているのです!奴らはそのダメージエネルギーを求めて、この会場にやって来たのです」
界王神は二人組の男を睨み付けながら言った。
「ん?あの大男、ビーデルって娘にケガさせた奴じゃねぇか?」
ナッパが言った。
よく見ると、悟飯を取り押さえているのは、ビーデルを打ち負かしたあの大男だった。
彼は悟飯が逃げられないように捕まえて、もう一人の男が悟飯からエネルギーを奪っていたのだ。

しばらくして、エネルギーを吸い取られた悟飯は気を失ってしまった。
悟空はあわてて悟飯を助けに行った。
そして、エネルギーが詰まった機械を持った二人組の男は、そのまま飛び去ってしまった。
「あいつ、空を飛べるのか!」
サクロスは目を丸くして言った。
「よし、すぐに奴らを追いましょう!親玉の居場所が分かるはずです!」
界王神は悟空達とラディッツ達に言った。
「…チッ、カカロットと戦いたかったな…」
ラディッツはガッカリしながらあとに続いた。
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