Dear Saiyans 27話・忍び寄る新たな影

試合開始まで数時間。悟空達は食事を始めた。
悟空は、久しぶりの現世のご馳走を嬉しそうに頬張った。
「やっぱ、ここの飯はうめぇな!また生き返りたくなっちまったな」
悟空の発言に、悟飯達は大笑いした。
「それはいいが。親より先に死にやがって…、全くよ…」
バーダックは悟空の背中をバンッと叩いて叱った。
「そうだよ。あんな危ないことして…。毎日眠れなかったんだから…」
ギネは涙を流しながら言った。
「…すまねぇ、父ちゃん、母ちゃん…」
悟空は申し訳なさそうな顔で謝った。
彼もまた、みんなに悲しい思いをさせてしまった、最愛の家族にかわいそうなことをさせてしまったと反省していた。
悟空の隣に座っていた悟飯は、食事を止めると悟空に言った。
「父さん、あの時セルを早く倒していれば…。本当にごめんなさい…!」
涙をこらえて頭を下げる悟飯に、悟空は優しく微笑んだ。
「おめぇは何も悪くねぇ。おめぇが一生懸命頑張って地球を守ったんだ。父ちゃんとして誇らしいぞ」
「…父さん」
そして、未来の悟飯と未来のトランクスにも言った。
「界王様から聞いたぞ。オラが心臓病で寝込んでいた間、ラディッツ達と一緒に人や動物を助けたんだってな。それにみんなで新ナメック星をクウラから守ったって、本当すげぇな」
「ありがとうございます!」
未来の悟飯と未来のトランクスは、頭を下げて言った。
さらにラディッツにも言った。
「ラディッツ、おめぇと戦うのはあの時以来だな!どのくらい強くなったか、楽しみだ!」
「ふふふ。今度こそは負けんぞ、カカロット!」
ラディッツはやる気満々に言った。
「ラディー、頑張ってね!応援してるよ!」
クリスはラディッツに言った。
「あれ?クリス達は試合に出ないのかい?」
クリリンが言った。
「あ、はい…」
クリスは少しドキッとして答えた。
「えぇ?クリス達のパワーを見たかったのになぁ…」
悟空はガッカリして言った。
「だって、オレ達が本気出したら会場が無くなるかもしれないんだぜ?」
ベルが言うと、スーノが言った。
「いや、サイヤ人のほうがヤバい気がするよ…」
みんなは笑い出した。
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