Dear Saiyans 27話・忍び寄る新たな影

「オッス!久しぶりだな、みんな!」
なんと、悟空が立っていた。
「悟空!?お前、生き返ったのか!?」
クリリンは泣きながら言った。
「カカロット!?お前…」
「お帰り!カカロット!」
バーダックとギネは嬉しくて、悟空を抱きしめた。
しかし、なぜか悟空の体は温もりが感じられなかった。
悟空は申し訳なさそうにみんなに言った。
「実は、占いババに頼んで、1日だけこの世にいられるようにしてもらったんだ…」
そう。悟空は昔、ラディッツとの戦いの後に命を落とし、ドラゴンボールで生き返ったことがある。
その為、ドラゴンボールで一度叶った願いを再び叶えることができないのだ。
だから悟空は、あの世で過ごしていたのだが、地球で天下一武道会が開催されると聞き、みんなと戦いたくなって1日だけ里帰りをすることになったのだ。
「そう…だったんですね…」
クリスは悲しい顔をして言った。
すると、悟空は暗い空気を察したのか、明るく言った。
「なんだ?みんな、そんな暗い顔して。せっかく楽しみにしてた天下一武道会だろ?オラもみんながどれだけ強くなったか、ワクワクしてんだぞ」
悟空の表情は、本当に生きていた時と変わらない、明るく優しい無邪気な顔だった。
「そうだね。悟空さんの言うとおりだよ!みんなも悟空さんに負けないぐらい張り切らなきゃ!」
ジングルが言った。
「そうだ。せっかくカカロットが帰ってきたんだ。よぉし!どれだけ強くなったか見せてもらうぜ、カカロットよ!」
ナッパは張り切って言った。
「ははは、久しぶりにカカロットと戦えるのか。これは楽しみだな!」
ターレスはウキウキして言った。
「よし!その意気だ!…の前に腹減っちまった…」
悟空の発言に、みんなはおもいっきりズッコケた。
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