Dear Saiyans 26話・ベジータ達の休日

その後、ベジータ達は大都会の中を散歩した。
ナッパとラディッツは、はじめて見る大都会のビルや鉄道、公園に感動した。
「オレ達はいつも空を飛び回っているが、こうやって見たら都会ってデカいんだな」
ラディッツは高いビルを見上げて言った。
「戦闘力は低くても、技術力は結構高いんだな。やはり地球人ってすごいな」
ナッパは感動した。
「そうだな。あの時地球を破壊してたら、こんな幸せはなかったな…」
ベジータはポツリと呟いた。

大都会の中を歩きながら、ベジータ達は最近の生活のことを話していた。
ベジータはブルマやトランクスのことやカプセルコーポレーションのことを、ナッパとラディッツはクリス達やパオス山のことを話していた。
「この間、茹でたじゃがいもを食べようとしたんだが、カラシをマヨネーズと間違えてブルマに笑われたんだ」
ベジータはクスクス笑いながら言うと、ナッパとラディッツは爆笑した。
「この間は、オレの目の前でラディッツが寝言で『カカロット助けて!お化け怖い!』って言ってたんだぜ」
「ナッパだってそうだ。この間寝言で『宇宙ロケット大猿号、発進します!』って訳分からねぇことしゃべってたんだぞ」
三人は大爆笑した。
ベジータ達は楽しい話はもちろん、時々ちょっとした愚痴や悩みを打ち明けたりして、お互いの気持ちを話し合ったりもした。
フリーザ軍にいた頃は、破壊や殺戮を繰り返し、さらにひどい仕打ちを受けて、一度は嫌悪な仲になった三人だったが、悟空やブルマ、そしてクリスや地球人に助けられて、今では『側近』や『家来』ではなく、良い『友達』となった。
時にはケンカもするが、これもフリーザ軍時代で経験することがなかった幸せの証拠である。
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