ようやくビッグゲテスターから無事に脱出したラディッツ達。
彼らは、崩壊してゆくビッグゲテスターを遠くから眺めていた。
「それにしても、まさかクウラがあんなヤバい星となって、宇宙をさまよっていたとはな…」
ターレスが言った。
「あぁ、もしあんなのが地球に来たらと思うと、ゾッとするな…」
ナッパが言った。


やがて、ビッグゲテスターは完全に消滅し、残ったメタルクウラも消滅し、ロボット兵の機能も停止した。
そして、アバランの機能も停止寸前になった。
リアは泣きながらアバランの手を握った。
「しっかりして！アバラン！」
「…ごめんな…リア…。約束、守れなかった…」
アバランはリアの手を握り返して言った。
「約束って、何の？」
ジングルはアバランに言った。
「…オレが、生きて帰ったら…。リアと、結婚するって…、約束したんだ…」
それは、アバランがナメック星人に旅立つ前に、リアと交わした約束だった。
しかし、無情にも電気チップで一度は命を落とし、そしてメタルクウラに捕らえられ、メタルアバランとして改造された。
さらに、リアと子ども達が人質にされ、仮にリア達を連れて逃げても、メタルクウラやロボット兵が必ず追いかけて来る。
つまりどうあがいても、ビッグゲテスターの魔の手から逃げられなかったのだ。
「パパ、パパ！」
「パパ、しっかりして！」
まだ幼いアバランの子ども達が泣いていた。
「…ごめんな…。お前達…」
アバランは双子達の頭を撫でると、不意に力が抜けて眠ってしまった。
アバランの機能が、完全に停止してしまったのだ。
「アバラン…。アバラぁーン！！」
リアはアバランを抱きしめ、泣き叫んだ。
「パパぁー！起きてよー！」
「うええええん！パパぁー！」
双子達も泣き叫んだ。