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Dear Saiyans 25話・ビッグゲテスターからの脱出

その頃、アバランはリアと子ども達に謝っていた。
「本当にすまなかった。お前達に何年も怖い思いをさせて…。それに、約束を果たせなくて…」
「ううん、あなたが帰って来てくれたから、それで十分よ」
確かにビッグゲテスターでの生活はとても怖かった。
響き渡る異星人の悲鳴、そしてメタルクウラの恐ろしい笑い声で、毎日恐怖に震えながら暮らしていた。
しかしアバランは、愛する恋人と子ども達から離れず、ずっと守り続けていた。
だが、そうしてる間にビッグゲテスターに捕らえられた異星人達が次々と犠牲になっていく。
アバランは強い罪悪感と残酷な現実に苦しめられながら生きてきた。
クリス達とラディッツ達と再会したのは、まさにそんな時だった。
かつては憎き敵だった彼らだったが、愛する者や弱き者を守る為に戦う姿に感銘を受け、囚われたナメック星人達の救出に手を貸し、クリス達と共にメタルクウラの野望を阻止することができた。
だから今のアバランは、サイヤ人への憎しみは消えていた。
「…親父、お袋…。ごめんな…」
アバランは両親のことを思い出した。
その時だった。
「アバラン…」
後ろから声がした。それもどこか懐かしい声だった。
アバランは恐る恐る後ろを振り返った。
そしてその正体を見て、アバランは泣き出した。
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