なんとアバランに、彼の恋人・リアとの間に双子が生まれていたのだ。
「まさか、アバランに恋人と子どもまでいたとはびっくりしたな」
ナッパは目を丸くして言った。
クリスはようやく気づいた。
「…もしかして、アバラン…」
「…そうだ、リア達は人質にされているんだ…」
アバランは悔しそうに言った。


実は、アバランがメタル化してすぐに、リアの住んでいた星が襲われ、リアもメタルクウラにさらわれてビッグゲテスターに連れて来られたのだ。
その時、偶然にもメタル化したアバランと再会したのだが、当時リアのお腹にはアバランの子を宿しており、さらにその数日後にリアが双子を出産した。
その後、アバランはメタルクウラにリアと子ども達には手を出さないでくれと頼んだのだった。
しかし、ビッグゲテスターは生命エネルギーの供給が止まると、ビッグゲテスターの機能が停止するだけでなく、メタルクウラはもちろん、ロボット兵の活動も停止してしまう。
もちろん、メタル化したアバランも同じだ。
そこでメタルクウラは、リアと子ども達を助ける代わりに、生命エネルギーの高い星を見つけるようにアバランに命じたのだ。
そして、逆らったり逃げようとすれば、リアと子ども達の命はないと脅されてしまったのだ。
アバランは大切な恋人と子ども達を守る為に、罪のない他の異星人の命や星をビッグゲテスターに捧げるしか方法はなかったのだ。
悲しい話に、クリス達とラディッツ達は涙を流した。
「そんなの酷いわ！大切な人を人質にするなんて！」
トナカはカンカンに怒った。
「星や人の命だけでなく、家族の幸せまで奪うなんて絶対に許さない！」
サクロスも怒った。
「アバラン、リア、そして坊主達！こんなおっかねぇ所から逃げようぜ！オレ達がいればもう大丈夫だ！」
ナッパはアバラン達に言った。
「ぼく達と一緒に地球に帰ろう！地球はとってもいいところだよ」
クリスが言った。
「…フフ、やはりお前は本当にクウラやフリーザと違うんだな。わかった、お言葉に甘える！」
アバランは嬉しそうに言った。
「ありがとうございます！皆さん！」
リアは泣きながらお礼を言った。
「よし、お前達。こんな怖い星とさよならするぞ」
アバランは双子達を抱き抱え、ベルとジングル達は双子達のおもちゃやベッド等を全て部屋から持ち出して、ビッグゲテスターを脱出することにした。
ところが…。