その頃、サタンは男爵と張り合っていた。
「ジャガー男爵よ、いくら抵抗しても無駄だ。金の無駄だぞ」
サタンは男爵に言った。
「やかましい！そこまで言うなら、オレ様の最高傑作である超戦士の力を見せてやるぞ！」
なんと男爵は、バイオブロリーを解き放とうと考えたのだ。
バイオブロリーはブロリー本人とは違い、性格はかなり凶暴だ。
今ここで解き放たれれば、大きな被害が出る恐れがある。
バーダックは逃げようとした祈祷師を捕まえて言った。
「おい！ブロリーに何しやがった！言え！」
「お前達のせいで、誰も私を頼る者がいなくなったんだ！」
祈祷師はバーダックを睨んで言った。
「質問に答えろ！ブロリーに何しやがった！」
バーダックは祈祷師の胸ぐらを掴んで怒鳴った。
「何もしてはおらん！私はただ、ブロリーの凍りついた血液を男爵に売っただけだ！」
「なんだって！？」


時は少々さかのぼり、悟天達がブロリーと組み手をしていた頃、祈祷師は仕事が減って困っていた。
その時偶然にも、ブロリーが乗っていたと思われる宇宙ポッドを発見し、ポッドに付着していたブロリーの凍った血液を採取し、知り合いである男爵に売ったのだった。
これにより、男爵の最高傑作であるバイオブロリーが誕生したのだった。
だが、バイオ戦士は好戦的な性格の為、コントロールは難しい。
その為、ただでさえ性格の荒い伝説の超サイヤ人の血を引くバイオ戦士など、他のバイオ戦士よりも凶暴なのは間違いない。
もしかすると、最悪主人である男爵を襲う危険もあり得る。

「…仕方ねぇ…。かわいそうだがやるしかねぇな…」
バーダックが言った。
「し、師匠…。いくらなんでもそれは…」
クリスは泣きそうになった。
バーダックはクリスの両肩に手を置いて優しく言った。
「よく聞くんだ、クリス。バイオ戦士は今まで戦ってきた奴らとは比べ物にならないほど凶暴なんだ。それに、暴れさせた後に殺す方がかわいそうだろ？だから今…」
その時、バイオブロリーがいた方向から爆発音がした。