Dear Saiyans 21話・孫悟空よ、永遠なれ…。

そして、悟飯はセルと戦い始めた。
悟飯は、以前よりもさらに大きく戦闘力が上がっていた。
「カ、カカロットよりも強くなってやがる…。すごいな、悟飯…」
ナッパは驚いた。
ターレスはスカウターで、悟飯の戦闘力を測ってみた。すると、スカウターから煙が出始めた。
「お、おい!スカウターを止め…」
ラディッツが言ったとたん、スカウターが爆発し、壊れてしまった。
「あ!スカウターが!」
「うそだろ!結構頑丈だったのに!」
戦闘力の急激な上昇によるオーバーヒートで爆発しないように丈夫に作ったスカウターが、悟飯のさらに急激な戦闘力上昇に耐えられなかったのだ。
「頑丈に作ったスカウターが壊れるほどにまでなっていたとはな…。悟飯の奴、すげぇな!」
ターレスはびっくりした。
「カカロットは、自分よりも我が子のほうが強いと分かっていたから、悟飯に託したんだろうな…」
ナッパが言った。
ところが、悟飯は悟空と違い、戦うのは苦手だった。
さらに、自分が怒りに震えると、理性を失い、暴走してしまうことを恐れていた。
セルは悟飯に重いダメージを与え、怒りによる真の力を引き出すように仕向けていた。
「おい!カカロット!悟飯を見殺しにする気か!!」
バーダックは悟空を怒鳴った。
しかし、悟空はバーダックの怒号に耳を傾けなかった。
それどころか、悟空は無言でバーダックを睨み付けた。
「なんだ!その目は!!」
バーダックは悟空を平手打ちした。
「バーダック、落ち着いて!」
「師匠、落ち着いてください!」
ギネとクリスは、あわててバーダックを止めた。
すると今度は、ラディッツが悟空の胸ぐらを掴んで怒鳴った。
「キサマぁ!どういうつもりなんだ!」
それでも悟空は黙っていた。
その時、周りが騒がしくなった。
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