Dear Saiyans 19話・人造人間防衛大作戦!

ピッコロを手当てしたクリス達は、ベルとジングル達にセルのことを話した。
「生き物のエネルギーだけじゃなく、人造人間まで吸収しちゃうって!?」
「しかも悟空さん達の能力まで持ってるって…、とても戦える相手じゃないだろ…」
ベルとジングルは震え上がった。
「フリーザの細胞まで持ってたなんて…、はっきり言ってヤバいじゃないか!」
スーノはガタガタ震えて言った。
「だけど、同じ仲間であるはずの人造人間を吸収するなんて…、一体なぜなんだろう…」
サクロスが言った。
「いずれにしても、セルって人は今度は人造人間に目をつけているみたいなんだ。早く残りの二人を助けて、みんなでセルをやっつけないと!」
クリスが言った。
「けどよ、カカロットだけじゃなくピッコロやフリーザの能力まであるんだぞ?どうやって戦うというんだ?」
ターレスの言うとおりだった。
相手は悟空達の能力を持ち、さらに多くの生命エネルギーや人造人間17号を吸収したことでパワーアップしているのだ。いくらサイヤ人達やクリス達が束になって戦っても、勝てる見込みはまるでない。むしろ逆に危険な行為だ。
「…このまま野放しにするのも危ないし、その残った人造人間だけでも助けるとするか…」
ラディッツが言うと、みんなはびっくりした。
「正気かよ、ラディッツ!?やめたほうがいいぞ!」
ナッパは慌てた。
「それは危険ですよ、叔父上!もしかしたら、オレ達を攻撃してくるかもしれないんですよ!?」
未来の悟飯が言った。
「リーダー、ぼくも賛成できません…。だって…」
トランクスは目に涙を浮かべて言った。
人造人間は、未来の悟飯の天敵であり、トランクスにとってはトラウマである。反対するのも無理はなかった。
しかし、このまま人造人間を放っておけば、セルに吸収されてさらにパワーアップしてしまう。
そうなれば、さらに大きな被害が出て、地球もただでは済まなくなる。
ラディッツとクリスは、未来の悟飯とトランクスを説得した。
「このままセルとやらがパワーアップしたら、今度こそ地球は終わりなんだぞ。もうそんな絶望的な結末、迎えたくないだろ?」
「気持ちは分かるけど、これしかみんなを助けられる道はないんです…。だから、お願いします…」
「…」
未来の悟飯はうつむき、考え込んだ。
そして、すくっと立ち上がった。
「……分かりました。人造人間達を助けましょう…」
「ご、悟飯さん!?」
トランクスはビクッとして言った。
未来の悟飯は、トランクスの肩に手を置き、優しく言った。
「リーダーとクリスの言うとおり、このままセルをパワーアップさせる訳にはいかないんだ」
「悟飯…、さん…」
トランクスはこらえきれず、泣き出してしまった。
そして、人造人間救出作戦が始まった。
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