みんなはびっくりした。
「何を言ってるんだ！あいつらはカカロットを狙っているんだぞ！」
ナッパが言った。
「前に言ったはずだよ！人造人間は生き物の命を平気で奪う怖い人達だって！」
未来の悟飯が言った。
しかしクリスは、目の前にいる人造人間達は本当は悪い人ではないと感じていた。
そしてこんなことも言い出した。
「ぼくには分かるんです…。あの人達の身に危険が迫っているって…」
「何？どういうことだ？」
ターレスが言ったその時、突然あの怪人が現れた。
「な、なんだ！？あいつは！」
「見たこともない奴だ…。何者なんだ！？」
ナッパ達がうろたえていると、クリスは真っ青になった。
「あ、あいつだ…！人間を襲った奴だ…！あ、あの尻尾で、人間を…」
「なんだって！？まさか、バーダックが言ってた奴か！？」
「だったら、なぜここに来たんだ？あいつもあの人造人間の仲間…」
ターレスが言った途端、ピッコロが怪人に吹き飛ばされてしまった。
そして怪人は、人間を飲み込んだ尻尾を使って、若い男性人造人間を捕まえてしまった。
「な、何をする！？やめろぉー！！」
必死に抵抗する若い男だったが、抵抗むなしく飲み込まれてしまった。
「じゅ、17号ー！！」
若い女性人造人間が叫んだ。
すると、怪人の体がみるみる変わっていき、姿が変わった。
「セルがパワーアップしてしまった…！」
背の高い人造人間が言った。
怪人の名前はセルだった。
彼は青年トランクスのいた時代とは違う世界からやって来た人造人間で、生き物の生命エネルギーや人造人間を吸収することでパワーアップをする戦士だったのだ。
さらに、スパイロボットと呼ばれる昆虫型のロボットを使って、悟空やピッコロ、フリーザの細胞を盗んで、その力を身につけていたというのだ。
その事実を知ったクリス達は、ケガをしたピッコロを連れてその場をあとにした。