Dear Saiyans 18話・恐怖の人造人間

しばらくして、悟空は少しだけ抗生物質が効いたのか、うとうとと眠りについた。
ラディッツとクリスは、悟空から離れず側にいた。
「カカロットさんは、フリーザを倒し、家出したぼくを慰めてくれた…。だから今度は、ぼくがカカロットさんを助けなくちゃ…」
クリスは泣くのを我慢して言った。
ここで泣いてしまっては、かえって悟空に気を遣わせてしまう。
「オレも、カカロットを傷つけてしまった…。だから兄として、けじめをつけねぇとな…」
ラディッツは悟空達にしたことを、改めて反省した。

数十分後、バーダックとギネが部屋に入ってきた。
「カカロット、大丈夫か?しっかりしろ」
「カカロット、頑張って治して元気になるんだよ…」
バーダックとギネは悟空に言った。
悟空はつらそうに目を瞑りながら頷いた。
そして、またしばらくして悟空の妻・チチと、息子の悟飯が駆けつけてきた。
「悟空さ!大丈夫だか?しっかりしてけれ!」
チチは涙を流して言った。
「お父さん!大丈夫!?しっかりして!」
幼い悟飯は泣きながら言った。
「…悟飯、チチ…」
悟空は小さな声で、愛する家族の名前を呼んだ。
チチと悟飯は、悟空が反応してくれたことに安心し、ラディッツとクリス達にお礼を言った。
「悟空さを助けてくれて、ありがとうだ…」
チチは泣いていた。
「いいえ。奥様と息子さんが来てくれたことで、悟空さんが安心したと思いますよ」
医師の言うとおりだった。
先ほどまでの悟空はつらそうだったが、チチと悟飯が来てくれたことにより、少し安心したのだ。
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