Dear Saiyans 18話・恐怖の人造人間

なんと怪人が、鋭利な尻尾で人間の背中を突き刺したのだ。
すると、人間の体がどんどん崩れていき、まるで液体のように溶けてしまった。
さすがのバーダックでさえ、あまりの恐ろしさに固まってしまった。
「な、なんて野郎だ…。人間を食っちまった…」
すると、怪人が近づいてきた。
バーダックはさっと建物の陰に隠れ、怪人が通り過ぎるのを待った。
怪人はバーダックに気づくことなく、どこかへと去って行った。
「ちくしょう…!なんなんだあいつは!だがこれで、この怪奇現象の謎が解けた。急いで連絡しねぇと!」
バーダックはラディッツ達に急いで連絡をとった。


すぐにラディッツ達が駆けつけた。
バーダックはラディッツ達に怪人のことを話し、生き残った住民の救助を始めた。
「ひ、人を食うって、すげぇおっかねぇ奴だな…」
ナッパが言った。
「とにかく、その怪人に見つからないように、住民を助けなくちゃ!」
トランクスが言った。
その時、未来の悟飯が何かを察したのか、突然動きを止めて空を見上げた。
「何をしている!早く救助しろ!」
ラディッツが怒鳴ると、未来の悟飯は我に返って救助を始めた。

そして救助が終わり、家に戻ろうとした時だった。遠くからものすごい爆発音と轟音が響いた。
バーダック達は、急いで音がした方向に向かうと、一人の男が悟空を捕らえていた。
その男は、目付きが鋭く白い肌をしていた。
すぐ近くでは、悟空を助けようとしたクリリンを一人の老人が立ち塞がっていた。
ターレスはスカウターで二人の戦闘力を計ろうとしたが、スカウターが反応しなかった。
「なんだ?故障か?」
ターレスが言うと、未来の悟飯が言った。
「もしかして、あれは人造人間!?」
「でもあれは、ぼく達の知ってる人造人間じゃない!」
トランクスが言った。
なんと二人の正体は人造人間で、島をめちゃくちゃに荒らした犯人だったのだ。
しかしその人造人間は、未来の悟飯とトランクスのいた時代にはいなかった人造人間だった。
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