バーダック達は、クリスとスーノを椅子に座らせて、落ち着くのを待った。
「さっき怪物って言ってたよな。悟飯は何か知ってるのか？」
ラディッツは未来の悟飯に言った。
「いいえ、オレ達のいた時代には、怪物は聞いたことはありませんでした…」
未来の悟飯もトランクスも、怪物のことは身に覚えはなかった。
「仕方がない、オレがそのジンジャータウンとやらに行って来る！まだ誰かいるかもしれんからな」
バーダックが言った。
「そんなの危険だよ！どんな奴がいるか、わからないよ！」
ギネはバーダックを引き止めた。
「町にまだ隠れている人がいるのかもしれねぇんだ。それに、怪物の正体を突き止めて、対策を練らなきゃならないんだ」
バーダックはギネを説得し、急いでジンジャータウンに向かった。



数分後、バーダックはジンジャータウンに着いた。
いつもは人気の多いにぎやかな町だったが、辺りはシーンと静まりかえっていた。
さらに、あちこちに衣類が落ちていて、かなり不気味な光景になっていた。
「どうなってやがる…。一体何があったというんだ…」
バーダックはスカウターで周囲を確認しながら、用心深く探索をした。

すると、スカウターに強い反応が出た。
見ると、そこにはピッコロが立っていた。
ピッコロは地球の神と融合したことにより、戦闘力がぐーんと上がっていて、顔つきもだいぶ優しくなっていた。
「あいつもここを調査しに来たのか…」
バーダックが言ったその時だった。
後ろから耳を刺すような恐ろしい断末魔の叫びが響いた。
バーダックは急いで、叫び声のする方向に走った。

そこには、恐ろしい姿をした怪人が立っていた。よく見ると、怪人の足元には、怪人に踏みつけられた人間がもがいていた。
「何しやがるんだ！」
バーダックが止めようとしたが、もう遅かった。