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Dear Saiyans 17話・新たな出会い

彼らは、クリスが歩いた雑木林まで、バスで移動した。
パトロールついでと言えど、すっかり遠足の気分だ。
「やっぱり家出が役に立ったじゃねぇか。こんなに楽しい気分になれたんだし」
ターレスは笑いながら言った。
「…う、うん…そうかも…」
クリスはきょとんとしながら答えた。
みんなに迷惑をかけ、心配させてしまったはずが、逆にこんなに楽しいことになるなんて…。
クリスは心底複雑だった。

そして、例の雑木林に到着した。
ラディッツがバス代を支払い終えると、早速雑木林の中を歩いた。
その時の雑木林は、クリスが一人で歩いた時と比べて、紅葉がとてもきれいに感じた。
まるで、クリス達とサイヤ人達を歓迎してるように、紅葉の葉が風に揺れた。
「すげぇ!こんなにきれいなところは初めてだ!」
ナッパが言った。
「よくこんなきれいなところを歩いたな。うらやましいぜ、この野郎!」
ラディッツは笑いながらクリスを抱きしめた。
「ちょっと、ラディー!苦しいよ!」
クリスはじたばたした。
「どうやらここは、デートスポットの名所のひとつのようだね。しかも春になると、桜が満開になることで有名だそうだね」
未来の悟飯は観光スポットの本を読みながら言った。
「あぁ!?クリスめ、オレを誘っているのか~!この~!」
ラディッツはクリスを高く抱き上げてはしゃいだ。
「ラディー、やめてよ!恥ずかしいよ!」
クリスは恥ずかしくて、またじたばたした。
「あはは、じゃあ、オレも!トランクス、おいで」
「えっ?あ、ちょ、悟飯さん?!」
未来の悟飯は、トランクスを肩車して歩いた。
雑木林の中で、クリス達とサイヤ人達の楽しげな笑い声が響き、よりいっそう明るいムードが漂った。
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