Dear Saiyans 17話・新たな出会い

そこへ、ラディッツが部屋に入ってきた。
「クリス、体は大丈夫か?…ってなんだ、お前元の姿に戻っちまったのか」
ラディッツはクスクス笑って言った。
「うん…。本当に迷惑かけて、ごめんね…」
クリスは弱々しく言った。
「ははは、お前何回謝れば気がすむんだ。もう過ぎたことだし、悟飯もトランクスも加わったんだから、結果オーライじゃねぇか」
ラディッツは笑いながら言った。
「クリス、今日はゆっくり休んだほうがいいよ。せっかくの休日だから、のんびりしよう」
未来の悟飯が言った。
「…うん、お言葉に甘えます…」
クリスはそう言って、再び眠ってしまった。
ラディッツと未来の悟飯は、クリスを起こさないように、そっと部屋をあとにした。


「おはよう、ラディッツ、悟飯」
バーダックは二人に挨拶した。
「おはよう、親父」
「おはようございます、お祖父様」
ラディッツと未来の悟飯は元気よく挨拶した。
「クリスの調子はどうだったんだ?」
バーダックが言った。
「あいつは慣れない変身と、過度な疲労でぐったりしてるんだ…。だから今日は休ませることにしたんだ」
ラディッツが言った。
「…そうか、わかった。今日はオレものんびり過ごそう。だが、いつ出番が来るか分からねぇから、油断はしねぇようにな」
バーダックは二人に言った。
「わかったぜ!」
「はい!」
ラディッツと未来の悟飯は返事をすると、その場で解散した。


しばらくして、クリスが起きた。
「よぉ、クリス。ぐっすり眠れたか?」
バーダックはクリスに言った。
「…おはようございます…。はい、大丈夫です…。昨日はご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした…」
クリスはビクビクしながら言うと、バーダックはクスクス笑った。
「まだ謝ってんのか。もう昨日のことは水に流しとけ。お前が無事に帰ってきたんだから、それで充分さ」
クリスはそれを聞いて、涙目になった。
バーダックはそれを見てさらに笑った。
「ははは、お前こんなに泣き虫だったとは…。フリーザの野郎と同じ兄弟だったのに、性格はフリーザの野郎と似ても似つかねぇな」
「…よく言われます」
バーダックにそう言われたクリスは、顔を赤くして照れた。
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