ラディッツは、顔つきは父親譲りだが、根は戦うのがあまり好きではない。特に女性や子供、小さな動物等弱いものを傷つけるのを嫌っていた。
そのため、どうしても殺すことができず、フリーザ軍が来ない安全な星に異星人達を逃がしていたのだ。
ところがナッパに見つかってしまい、口論の末ベジータからきつい仕打ちを受けてしまった。
クリスはラディッツをぎゅっと抱きしめ、長い髪を撫でながらベジータに言った。
「だからってそうやって傷つけるのはダメだよ。それにもうこんな事はやめて欲しい。でないと、ベジータさんも辛くなるよ」
しかし、ベジータは聞き入れてはくれなかった。それどころか、鋭い目付きでクリスを睨み付けながら言った。
「お言葉ですが、クリス様。例えあなた様がフリーザ様の弟様であっても、その命令には従いません。フリーザ様のご命令は絶対ですので」
そしてベジータは、クリスをそっとラディッツから引き離すと、ラディッツの頭を掴みどこかに連れだそうとした。
「な、何するの？！やめて！！」
クリスはベジータとナッパを引き止めようとしたが、ナッパはクリスの両肩を優しく掴んでそっと話した。
「すまないが行かせてくれ。だがラディッツは殺さない、約束する」
そう言って、三人は去ってしまった。