Dear Saiyans プロローグ

慌てる男に、自分も慌てるクリス。
「ク、クリス様って、あなたは、もしかして?!」
クリスが戸惑うと、バーダックは男に言った。
「フリーザ軍で嫌なことがあったからって、物に当たるのもいい加減にしろラディッツ!」
ラディッツ、クリスは名前こそ聞いてはいるものの、実際に会ったのは初めてだ。
ラディッツは下級戦士生まれでありながら、ベジータ王子やナッパと組んでいるサイヤ人の戦士だ。
彼は両親であるバーダックとギネの反対を押しきって、ベジータ王子と共にフリーザ軍となったのだ。

フリーザの弟であるクリスの前で、ふてくされた態度をしてしまったラディッツは固まってしまった。
それを見て、クリスはあわててラディッツをなだめた。
「ご、ごめんなさいね、驚かせちゃって。でも大丈夫ですよ、あなたを怖がらせたりはしないから」
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