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Dear Saiyans 15話・逃れぬ血筋

「そんなこと、絶対にさせない!それに、他の人々や動物達を巻き込むなんて、絶対に許さないぞ!」
クリスは勇気をふりしぼって、大きな声で言った。
「ふふふ、サイヤ人だけに飽きたらず、地球人にまでおかしくされてしまったようだな。やはり貴様は、フリーザ以上に甘い!!」
クウラはいきなりクリスを攻撃した。
クリスはギリギリのところで、クウラの拳をかわし、頬をかすった。
クリスの頬から出血した。
「宇宙最強の血を引きながら、たかが猿もどきの味方をするとはがっかりしたぞ!さらに貴様は、フリーザだけでなく、オレの親友の命を奪った…」
「えっ、親友…?」
クリスが驚くと、クウラは鬼の形相で睨み付けながら怒鳴った。
「アバランだ…。オレとアバランは親友だったんだぞ!」
なんとクウラは、アバランとは親友だったのだ。
「貴様がサイヤ人の味方にならなければ、裏切らなければ、フリーザやアバランは死なずに済んだ!貴様がフリーザとアバランを殺したんだ!」
「ぼくはもう、フリーザとは縁を切ったんだ!それにぼくは、アバランを殺してなんかいない!あれは事故だったんだ!」
クリスのかわいい目はどんどんつり上がっていった。
クウラはそれを見て、不敵な笑みを浮かべ始めた。
「…では、アバランは電気チップを埋めてくれと、フリーザに頼んだらしいが、そのきっかけを作ったのは誰だ?」
「…どういうこと?」
クリスがきょとんとしていると、クウラが言った。
「ならば、違う質問をしよう。誰のせいでラディッツにチップが埋め込まれたんだ?」
「…!?」
クリスは真っ青になった。
そして全て分かってしまった。
あの時ラディッツと関わったことで、ラディッツはチップを埋め込まれた。
そんなラディッツを見て、一度は笑っていたアバランだったが、クリスがフリーザ達から叱責を受けているのを見てしまい、自分もクリスのように甘い考えを持てば、立場が危うくなってしまう。
そのためアバランは、亡き両親の願いや想いを捨て、自分も電気チップを埋めたのだった。
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