「それにしても、どうして山火事なんてあったんだろう…」
クリスは不思議でたまらなかった。
あの焼け跡からすると、どうも自然に起こったものではないと思ったのだ。
さらに、あの時感じた殺気のことも気になっていた。
クリスはだんだん不安になってきた。
もしかしたら、鳥の一家を避難させた森も狙われるのではと。

その時、またもや殺気を感じた。
やはり山火事があった森からだった。
「このままじゃ、鳥さん達の森までやられちゃう！急いで原因を突き止めて、山火事を止めなきゃ！」
クリスは来た道を戻った。



現場に着くと、空から大量のエネルギー波が雨のように降り注いでいた。
空をよく見ると、3人の男が空に浮かびながら気弾を放っていた。
その3人を見て、クリスはハッとした。
「あれは、クウラ機甲戦隊！？なんでこんな所にいるの？！」
なんと、森を荒らしていたのは、クウラの手下だったのだ。
さらに遠くにある洞窟を見ると、そこには悟空達が隠れていた。
悟空はかなり傷付いていて、動けなくなっていた。
「た、助けなきゃ！」
クリスが走りだそうとした、その時だった。
「こんな所にいたとは、驚いたな…」
恐ろしい声が後ろから聞こえた。
クリスはビクッと体を震わせ、恐る恐る振り返ると、そこにはクウラがいた。
「ク、クウラ兄さん！？な、なんで地球に来たの？！」
「フリーザを殺したサイヤ人どもを、根絶やしにするのさ…。そして…」
「…そして、何？」
クリスはビクビクしながらクウラを睨んだ。
クウラはニヤリと笑うと、クリスを指さして言った。
「我が一族を裏切った貴様を、処刑しにきたのだ…！」
クウラは、サイヤ人を絶滅させ、クリスの命を狙っていたのだ。