中に入ると、広いリビングとキッチンがあり、テーブルやテレビ、棚などが用意されていた。
さらに長い廊下には、広い個室があった。
「ここに部屋がたくさんあるから、一人ずつ使うことができるわよ」
「なに！？ってことはプライベートルームにできるってことか！」
ターレスは驚いた。
「もちろんよ！あと他にもね…」
ブルマはそう言うと、みんなに色々な部屋や設備を紹介した。

ブルマがプレゼントした家は、想像以上にすごいものだった。
プレイルームや休憩室の他に、大入浴場や図書室、さらに地下にはトレーニングルームがあり、どんなに激しいバトルをしても、部屋全体が衝撃や気弾を吸収するため、家が壊れる心配はもちろん、近所迷惑の心配もない。
さらにまた、クリスの宇宙船はのちに改造され、新たに治療室として生まれ変わることも分かった。
クリスとラディッツ達は、驚きすぎて言葉を失っていた。
ブルマが言った。
「クリス君はともかく、あなた達サイヤ人は確かに悪いことをしていたけど、しっかり反省して、みんなを助けるために一生懸命頑張ってたそうね」
「え…？」
「クリリン君と悟飯君があの時、あなた達がナメック星人を助けてたのを見てたのよ。本当にありがとうね」
「……ブルマ、この星を…、危ない目に合わせて、みんなを殺してしまって、本当にすまない…！」
ナッパとターレス、そしてラディッツは咳き込みながら担架から降りると、ブルマに土下座をした。
「ううん、後でみんながドラゴンボールで生き返るから大丈夫よ。もう過去は水に流して、前に進みましょ」
ブルマは涙ぐみながら、ラディッツ達を慰めた。
そして、クリスのほうを見て言った。
「クリス君もよく頑張ったわね。でももう大丈夫よ。困ったことがあったらいつでも言ってね」
「……ありがとうございます…、ブルマさん…。兄の…、フリーザの代わりに謝ります…。怖い目に合わせて…、危険な目に合わせて、ごめんなさい…！」
クリスは思わず泣き出してしまった。
「ううん、大丈夫よ…。もう泣かないで…」
ブルマはクリスを抱きしめ、慰めた。

こうして、クリスとラディッツ達の新しい生活が始まった。


続く